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現代版おとぎ話

第1章 シンデレラ〜継母との確執


男性が回ってくれて色んな人と話したけどピンときた人はいなかった。その後の自由行動でも特にいい人は見つからずに終了。

婚活パーティーが終わって家に帰ると継母が玄関でで支えてくれたのだが、私が綺麗におしゃれして出かけたのが気に食わなかったのだろう。一発目にドスの効いた発言を喰らった。
「なんだい?その格好は?あんたには似合わないんじゃないかい?介護士なのにみっともない。」
この母親は私の本当の母ではない。父親の再婚相手だ。父と母が再婚したのは私が小学5年生の頃だ。それから両親と一緒に実家暮らしをしている。

私は一刻も早くこの家を出たかった。しかし、継母が許すわけもなく無理強いされて実家でいまだに暮らしている。

母親が連れてきた2人の姉はとっくに家を出て行ったのに私だけ許してもらえなかった。
1人目の姉はアメリカに留学したいと出て行き、2人目の姉はシティー暮らしに憧れて東京に出て行った。


なんで私だけ?と散々思った。
それとこんな格好みっともないとか言ってるけど昨日は母もおしゃれしてママ友とディナーに出かけて行ったではないか。まぁ、おかげで昨日はうるさい母もいなかったし久々にのんびりできたけど。
あのさぁー介護士だからって何?プライベートまでジャージ着ろってか?たまの外出なんだから好きな格好させてよ。婚活パーティーに行ってまでジャージ着たくないしなんて言い返したいけど言えないでいる。それは母の目つきと口の悪さに根負けしているからだ。

「はぁー。」
私は思わずため息をついてしまった。
「なんだい、その態度は?それに私の断りなく勝手に外出するなんて許されないんだよ?」
母は私の耳を掴んで引っ張り上げた。
「いたたたっ。もう20歳過ぎてるんだからどこ行こうがいいでしょ?それに行ったのは昼間だし。いててててっー。」
それから母はやることが溜まってるんだと催促して私をキッチンに行くように仕向けた。
今は何を言っても無駄だと悟った私は靴を脱いで洗面台で手洗いうがいを済ませてキッチンに向かった。
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