第23章 クサイ
(ん?)
やっと大好きな人の胸の中に収まったというのに
墨くんからあの"生臭い"匂いがしてきたのです。
「えっ…」
私は恐る恐る墨くんの胸から顔を離し
見上げると…
(カラス!?)
背格好が墨くんと一緒で
顔だけがカラスの姿をした何者かでした。
(私ってば墨くんが素直に謝るはずないのに💦)
ぬらりひょん
「やっぱりさんでしたね。
貴女って人は…
戯れを無断で抜け出した罰は
厳罰に処されるというのに…」
炎
「大将ってのは
爽やかな顔しながら
えげつない手を使うんだな
勉強になったわ」
ぬらりひょん
「それはどうも。
さあハチワレカラス
さんを独房へ連れて行きなさい。」
墨くんの姿をしていたカラスさんが
私の腕を乱暴に掴むと歩き出しました
「ごめんなさい💦
ゲームから勝手に抜け出してごめんなさい!💦
でも…でも……」
ぬらりひょん
「お話はゆっくり独房で聞きますよ」
(いま聞いてー💦)
私の願いは叶わず
連れて行かれてしまいました。
ハチワレカラス
「お嬢さん…つかぬことを聞くが
オイラも…臭いんけ?」
「(´⊙ω⊙`)!?」
そんな道中、
ハチワレさんから体臭のことを聞かれ続けました