第21章 カチカチ股
タヌキ
「なあに…じゃねぇータヌゥ!!
"なんでしょうか"だタヌゥ!!」
プンプンしながら物陰から出てきたタヌキさん
テプテプなボディーで私の前にやってきました。
「ご、ごめん…」
なんで謝らなきゃいけないのか分からないけど
可愛いは正義だから私はタヌキさんに従います。
タヌキ
「そうだメス。
お前、腹減ってるタヌゥね?」
下品な歌を唄ったタヌキとは思えぬ
穏やかな口調のタヌキさん。
"ぐぅ〜"
そしてタイミングよくお腹が鳴る私。
「じつはそうなの。
ここ…厨房だし何かありそうかなって思って
来たんだけど…」
私は厨房の中を再び見渡します。
(あるとすれば冷蔵庫の中ね。)