第20章 白と黒
「…うーん。」
こればかりは墨くんに聞いてみなきゃ分からない。
いったい彼の名前にどんな秘密があるのでしょうか。
ー30分後ー
それから道なき道を進み、
私達はとある廃村に到着しました。
「なんだか怖いですね(;´д`)」
障子が破れ木戸が傾き
屋根には苔が生い茂り
人間なんて住んでいるとは思えない
廃墟が立ち並んでいる所に出ました。
白
「おや、昨晩来た時にはなかった人工物が…」
キョロキョロと辺りを見渡す私とは違い
白さんは何かを見つけたようで拾いあげます。
「ん?人工物??」
私は特に意識することなく
白さんの手に視線を落とすと…
「きゃーーー!!」
とんでもない"人工物"が落ちていたのです。
正確に言えば…
ニット帽子の中に所々頭髪が付着した
人間の脳ミソがソックリそのまま入って
落ちていたのです。
一瞬、白子のように見えましたがとんでもないです。
白
「さん!危ない!!」
「え?」
"ヒュッ!"
「(´⊙ω⊙`)!!」
なんと悲鳴をあげた私の頭部に向かって
廃墟の瓦が飛んできました。