第18章 パートナーを変更
とりあえず爺さんの下山には成功させたが…
墨
「哀れだね…人間は。」
去り行く爺さんの事を言ったわけじゃない。
弱い者に手を貸さない人間という生き物に
嘆いたんだ。
-翌朝-爺さんは山の麓の若木に麻縄をかけ
自死を実行。
爺さんの天命はあと1週間ばかりでのことだった。
死神に魂を捕らえられた爺さんは
自死の償いをする為に長い間苦しみを与えられる
地獄へと送られていった。
爺さんの嫁婆さん
「待っていたのにね…残念…」
その日の夜に、
爺さんの死体を見に行くと
婆さんの霊が涙を流し立っていた。