第18章 パートナーを変更
一月十七日
今日も定時に隠れ松の北川から入山を確認。
身体中に酷いアザが見受けられる。
途中通りがかった、
人間の村に入り浸っているつらら女から聞いた
話によれば、痴呆が原因の徘徊がはじまり
相当疎まれていて
昨晩は若い衆から集団で暴行を受けていたらしい。
今日は手に縄は持っていないが、
時と場所関係なしに排泄をし
着衣も相当の汚れ凍死せぬか心配だ。
一月十八日
隠れ松北側から入山。
右手に酷い傷を確認。
見兼ねて処置を施す。
こちらの問いかけにはきちんと反応を返すが
どこか的を得ない、痴呆特有の症状なのだろうか?
下山を促すが最中に自死の手伝いを強要され
断る。