第13章 あきらめない
そして持ち金限界の最終のバス停に
到着したのはもう当たりが薄暗くなった頃でした。
本当はもう少し先まで行きたかったのですが、
このバス停までの切符しか買えなかったので
皆さんが民家や宿泊所へ向かい歩き始めたのとは違い
私は1人森の遊歩道へ入っていきました。
「ゔぅっ……ゔぅっ………」
森の中は真っ暗だけど
噂ほど怖く感じませんでした。
と言うより、
私の心が壊れてしまったから
なにも感じなくなってしまったが正しいのかも
しれません。
(遊歩道から外れなくちゃ…
遊歩道を歩いていたら…何処かに出ちゃう…)
私はわざと遊歩道から外れ
未開の地に足を踏み入れました。