第2章 テコ入れ
A
「しっ!
声が大きい!気付かれたらどうする!?
…行くぞ相手が悪すぎる。」
Aは雑居ビルの影から覗くのをやめ、
何歩か退がった。
B
「いやこれは好気!!
最近のお偉いさんはマンネリ化したデスゲームに
嫌気がさしている節がある!!
良いテコ入れじゃねぇ—の!?
うしっ!
俺はコトリバコカップルを攫う!
腰抜けなテメーと新人は残りの19組を攫え!」
BはAと違い動じず攫う気満々だ。
C
「えー、僕もコトリバコを攫いたいですぅー!」
B
「お前じゃ役不足だ!死ぬぞ?」
C
「え〜(๑•ૅㅁ•๑)!!
やってみなきゃ分からないじゃないですかっ!」
A
「その自信はどこから来るんだ(・_・;
やめとけ...
俺と一緒に違う"番(つがい)"を攫いに行こ。」
"ガシッ"
AはCのコートの首根っこを掴み、
引きずるように歩きはじめました。