第8章 隣の芝は黒に見える
どれくらい時間が経ったのでしょう。
私達が待機しているエリアに
続々とカップルが入ってきます。
右目が無い彼女さんを抱き抱えて来た人…
なにやら喧嘩をしているカップル…
みんなそれぞれゲームクリアに必死なのでしょう。
(3組しか助からないって…
私達はどうなるんだろう。)
糸
「ハァハァハァ…ぼ……坊や……………
いとは指を落としてきましたよ…ハァハァハァ……」
そして糸さんも、中指と人差し指を切り落とし
私達の元に戻ってきました。
(いっ...痛そう💦
それに出血が酷い、どうにかしないと!)
墨
「喘ぐなよ、煩い。」
相変わらず糸さんに冷たい墨くん。
川端大介
「待ってろ!糸!!
今、紐か布を持って来てやっから!!」
川端さんは私を置き去りに、
元カノの為に"手当に必要な物"を
探しに走り出しました。
糸
「…だ…だいすけや………」
「?」
するとどうでしょう。
糸さんがまるで"我に返った"かのように
川端の走り去る姿を見て頬を赤らめたのです。