第4章 アングレカム【五条悟・教師編】
「はぁっ……ちょっともう限界…」
『んっ…ぁっ……ぁんっ…』
バチュバチュと音を立てて激しく打ちつける先生の切なげな表情を見ていると、奥がキュンとしてくるような気がした。
『先生っ…ぁっ…先生……』
先生の瞳を真っ直ぐに見つめて腕を掴む。
「大好きだよ…雫…」
「愛してる」
直前で先生はズルっとナカからいなくなり、お腹に温かいものを感じた。
先生は優しく頭を撫でたり、キスをしてくれたりした…
のだと思うけれど、視界が狭窄していき、瞼が重くなった頃…
プツリと意識が途切れてしまった。
『先……生?』
「起きた?」
10センチもない程の距離で、にこにこと私の顔を見つめる先生。
『近い…です。』
「だって可愛いんだもん。天使を抱いたのかと思っちゃった。永遠に見てられるよ。」
ふふっ、と私を抱き寄せる先生。
「…雫…ごめんね。」
『?何…が…?』
「不安にさせたこと…泣かせたこと…
てか、最初から。全部。」
『……?』
先生の言っている意味がわからず、次の言葉を待つ。
「初めから好きだって言ってたら雫を傷つけたり、誤解させたり、泣かせたりしなかったな、って。
僕さ、一人の女の子に夢中になった事とか今まで1度もなくてね…
わからなかったんだ、アプローチの仕方…」
かっこ悪いでしょ、と自嘲する先生の胸に顔を埋める。
『カッコいいです、先生は。
カッコよくて優しくて強くて…厳しくてマイペースでエッチです。』
「…絶対に後半悪口言うよね。」
『大好き…』
「………」
ふっ、と笑う先生。
「…ていうのが半分で、もう半分はもっとカッコ悪いよ…
自信がなかったんだ。君が僕を好きだっていう自信。」
先生に首元に吸い付かれると、サラサラの髪が頬に触れた。
『んっ…』
チリっと痛む首元に触れると、先生は満足そうに微笑んだ。
「ふっ…初めてつけたよ、こんなの……
雫もつけて。」
できるかな…?恐る恐る先生の首元に唇を付ける。
先生にされたように吸い上げると、ジュっと音が鳴り、赤い印がついた。
『…っ…できた。』
「……つけられたのも初めてだ。悪くないもんだね。」
愛おしそうに、印に触れる先生。