第5章 デートくらい出来ます
「……どうしたの?」
ジッと見てくる悟にしずくは訝しげな顔で聞いた。
「……どうだった?」
「……………。」
悟の言葉にしずくは更に顔を顰める。
この人は一体どうしたのだうか。
こんなにしずくに関心を持つなんて、想定外だった。
「話すことは無いけど…。」
悟の容認の愛人とは、一から十まで悟に報告しないといけないのだろうか。
そうだとしたら戸惑いがしずくを襲う。
「無いことは無いでしょ。」
「…どうしたって言うのよ、今まで私が出掛けても何も聞かなかったじゃ無い…。」
戸惑う様に、そして鬱陶しそうにしずくは言った。
しずくの言葉に悟の顔が歪む。
クイッと目隠しを取って、しずくを見る。
「僕が聞きたいって言ってるんだから、答えてよ。」
悟の言葉にため息が出た。
子供か……。