第13章 本当に僕の事分かって無いね!
しっかりと足を開いて、悟を受け入れる。
「…悟……好きだよ……。」
しずくから初めて、催促も無しに『好き』と言う言葉が出た。
その言葉に一瞬嬉しさで胸が高鳴った。
そしてその高鳴りはすぐに自分達の未来を想像させた。
「……悟……好きなの……。」
しずくの腕が悟の首に絡まり、自ら唇を押し付けてくる。
サーっと気持ちが気持ちが引いたのが分かった。
「……しずく……僕も好きだよ……。」
そう言って見合ったお互いの顔に、口元は笑っているのに、眉間に皺が寄った。
それがどんな意味か分かるのに…。
繰り返すキスを抑える効力は無かった。
お互いを求める様なキスを何度もした。
その情欲のままに、悟はしずくの中に収まっていく。
逃げる様にのけ反るしずくの体を掴んで、自分の腕の中に収めて。