第13章 本当に僕の事分かって無いね!
「ははっ…悟……。」
悟の言葉に、しずくは笑いながらバスローブを脱いだ。
「私、今日はとても愛されたいの。」
出来るかと、しずくの目が悟に言っている。
しずくの妖艶な誘いを受けて、悟もまた目を細めた。
そんなの…。
出来るに決まっている。
悟は握っていた手から腕に手を移動させると、そのまましずくを自分の方に引き寄せた。
悟の手が髪に絡まりながら頭を押さえつけてキスを求める。
その悟の行動に、しずくは目を瞑って悟のキスを受け入れる。
ちゅっちゅっと何度も角度を変えてキスが繰り返される。
しずくの熱い息が悟の唇に触れた。
こんな官能的なキスを七海としようとしていた事に、悟の眉間に皺が寄った。
こんなキスは僕とだけしていればいい。
そう思いながら、しずくの舌に自分の舌を絡めた。