第13章 本当に僕の事分かって無いね!
「…大丈夫ですか?五条さん。」
悟をベットに寝かせて、七海はミネラルウォーターを悟に渡した。
悟は寝ながらそのボトルを黙って受け取る。
力無く横たわっている悟に、七海は流石に心配した。
そのベットは、しずくが自分との時間の為に用意したモノだ。
本当はそう叫びたいのを我慢出来る。
「……何があったんですか……。」
「…………。」
悟は七海の言葉に答えなかった。
目元に腕を置いて、疲労を取っている様だ。
結局、無言のまま2人で時間を過ごしていると、シャワーを浴びてスッキリしたしずくが、バスローブ姿で出てきた。
「「…………………。」」
「………七海…見過ぎ…。」
「……今日の邪魔者はあなた何ですよ…💢」
本当は自分だけしか見ないはずだった、しずくの無防備な姿。
仮病だったら、全力で悟を追い出しているだろう。