第10章 これは愛ではありません
それを許さない悟の手に、しずくの体はピッタリと悟に密着させられる。
はぁ…とため息と一緒に悟の唇が離れた。
しずくは戸惑いながら悟を見る。
「…こんな無防備のしずく初めて見るから。」
情欲の高まった悟の顔を見て、しずくの顔が引き攣る。
「めっちゃ興奮した。」
グッと引き寄せる悟の手を掴んで、しずくは拒んだ。
「悟…こんな所で…。」
狭いし滑るし。
こんな所で、悟の情欲に任せて抱かれたら怪我をしそうだ。
「しずく、無理…我慢できない。」
悟の舌がしずくの鎖骨ってを這うと、すぐに乳首を口に含む。
「…ふ…ぅ…っ。」
乳房を揉まれながら、口の中で先端を転がされると、すぐにゾクゾクとした感覚が背中を襲う。
その疼きを誤魔化す様に悟の髪の毛を掴んでも、全然効果が無かった。
むしろ興奮する。
そう、アレだけ嫌がっても、悟との情事に体が悦ぶ。