第7章 あなたの婚約者です
振り返って悟を見る しずくの顔は、嫌悪感に満ちていた。
「あなた…おかしくなったんじゃ無い?」
しずくは顔を青くしながら、しみじみと悟に言った。
心底嫌な顔をする しずくに、悟はため息を吐いた。
「早く慣れなよ、 しずくの結婚生活はこれからこうなるんだから。」
悟の言葉に更に眉間に皺がよった。
ギュッとシーツを握って、睨む様に悟を見上げた。
「離婚するって言ってるでしょ!」
まだそう言い切る しずくに悟は目を細めた。
その言葉を口にする しずくの表情は初めから何も変わらない。
相変わらず離婚を望んでいる しずくに、悟はベッドの上に再び上がってきた。
体を悟から逃げる様、 しずくは後ろに下がった。
「 しずくがもしまた、1人で慰め様とするなら、すぐに僕が抱く。
今日みたいに自分で感じた しずくの体を、今度は舌を使って満たしてあげるよ。」