第4章 #02―シラユリ―
カリンside―
無事船着場についた。リコさんに形だけのお礼を告げ、ぼーっとしながら船に乗り込む。
アルミンがおじさんと一緒にいた。こちらに気付くとすぐに駆け寄り、抱き締められる。
アルミン「良かった!無事だったんだね、本当に良かった。」
「……。」
アルミン「……カリン?」
スっと顔を上げ、アルミンを見上げる。
アルミン「―――ッ!」
「ミカサや、エレンはどこ……?」
アルミン「ま、まだ、戻ってきてないんだ……。」
「そう……それはシンパイネ。」
アルミン「カリン…。とりあえず座って、きっとミカサもエレンもすぐ来るから。」
言われた通りに座る。空を見上げるいつもは空を見ると心が踊るのに。何も感じない。
しばらくするとエレン達が船に乗ってきた。2人を見て直ぐに察した。あぁ。カルラさんはもう……。
(良かった……。こんな思いをしているのは私だけじゃないかった。)
――!!
自分はなんて醜いんだろう。こんなこと思って、最低だ。エレン、ミカサ、ごめん、。今の私心底おかしい。
エレンはスっと立ち上がり船の縁から叫ぶ。
エレン「駆逐してやるッ!一匹残らずッ!この世から!!!!」