第61章 2024年4月12日
『後はお好みで…ビールと
梅酒の割合を調整したりとかね?
元々ビールにはフルーツを漬け込んだり
果汁を混ぜたりする、
フルーツビールって言うのが
ビールの本場、ドイツにはあるから…』
そう…饒舌な感じに
双子の片割れの…、
普段はあまり自分から話さない
有翔の方がドイツにある
フルーツビールの話をして来て。
ビールと梅酒は…
意外な組み合わせ…な様にあるけど、
元々そう言うのがある位だから
ありはあり…って事なんだろうな。
『巴さん、グラス空いてますよ』
そう言って港斗君が…
新しいビールを注いで
その上に梅酒を多めに注いでくれて。
「あ、ありがとう…港斗君」
注いで貰ったからには、
飲まない訳には行かないので。
それを…飲んでいて思ったんだけど。
凄い飲み口がスッキリしてて
あの…梅酒だけのたるい様な
甘さがビールの苦味で中和されるから
飲みやすく…なりすぎちゃって…。
割ってるとは言え…ソーダ割とか
紅茶割じゃないから…
アルコール度数的には…それなりだよなって。
2杯目…の…ビールの梅酒割?
いや…分量的に梅酒のビール割の
グラスを巴が空にすると。
『ええ飲みぷりやん。
ほな…今度は、焼酎の
梅酒割…飲もうや』
そう言って…自分が飲んでいた
焼酎を…こっちのグラスに
來翔が注いできて、
反対側から有翔に梅酒を注がれて。
グラスの中で淡い黄色味を帯びた
焼酎の梅酒割が完成する。
焼酎のお湯割りに梅干しが
入ってたりするから…
その理屈で言えば…梅風味を
プラスするのは…正解なのかな?
『それに炭酸足して
チューハイぽくしますか?』
割ってない…焼酎と梅酒の組み合わせに
こっちがちょっと躊躇していると
彼がそう助け舟を出してくれて。
グラスの中の焼酎の梅酒割を
彼が少し飲んでくれて、
空いた部分に炭酸水を加えて
ウメチューハイになった訳だけど。
それもかなり濃いめの…。
私が…この…濃いいウメチューハイの
グラスを空にする頃には…。
テーブルの上の料理も…
殆ど胃袋の中に消えて行って
綺麗になって居て。
テーブルの上にスペースが出来たので。