第61章 2024年4月12日
仕上げにカルパッチョソースを掛けて
飾りとしてエディブルフラワーで
アクセントをつけて行く。
切り込みを入れて置いた
カマンベールチーズは
既にトースターの中で
スタンバってるから。
トースターのつまみを捻って。
同じ様に電子レンジの中で
スタンバっているあさりも
600ワット5分でスタートする。
カマンベールチーズは
クッキングシートに乗せてあるから
ある程度トロトロになったら
そのままあっちの具材の方を
並べてあるホットプレートに乗せるだけ。
あさりの酒蒸しは大きめの
楕円のお皿に移して持って来るだけ。
「港斗く~ん、お寿司と
ハイローラーと
カルパッチョサラダをそっちにお願い」
ハイローラーはお皿に盛り直してあるし、
お寿司はそのままでいいだろうし。
流石にあの量のお寿司が綺麗に
盛り付けられる大皿は持ってないし。
それに…1人前に分けちゃったら
パーティー感が減る感じがするなぁって。
メインの料理をテーブルに運んで貰って
ホットプレートのスイッチを
オンにして貰って置いた。
完成した、あさりの酒蒸しと
トロトロになったカマンベールチーズを
ホットプレートの上に移動させて。
「もう…プルコギビーフも
焼き始めとこうかな?」
『乾杯してからにしましょうよ』
そんな話をふたりでしてる間に、
ピンポーンと玄関の
インターフォンが鳴って。
彼がふたりを出迎えに玄関に向かって。
『こんばんわ~、今日は
呼んでもーて、おおきに~。
すんません、お邪魔しますぅ~』
コテコテの関西弁が聞こえて来て
でも…やっぱりちょっと、
大阪の人の関西弁とは違うから。
違和感のある関西弁なんだけども。
『すいません、今日はお招き
して頂いて…ありがとうございます。
お邪魔させて頂きます』
双子で同じ顔をしてるのに、
正反対の印象を受ける來翔と有翔で。
「いえ、どうぞ…上がって下さい」
『ハイネケンでいい?』
『マ?ハイネケンあんの?』
『飲んで良いならなんでも
僕はありがたく飲むけどね…』
港斗がキッチンの冷蔵庫から
4本ハイネケンとグラスを4つ
テーブルの方に運んで来て。