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12歳年下の彼に溺愛される話

第50章 劇場型アクアリウム átoa



エリアを…1周すると…
季節が変わる様で。

「す…凄いね…ッ、テレビとかで
見て、綺麗だなって思ってたけど
実物は…その5倍ぐらいヤバいかも…」

『ここだけで…これ見ながら
ずっと居られそうですもんね…。
僕達も…行きましょうよ』

エリアを移動してる間も
壁の季節が移り変わって行って。
エリアの全面に…ホタルの様な
光が広がって行って。
その後に蓮の花が咲き乱れると。
壁のあちこちで大輪の花火が上がる。

『あ、今は…夏になりましたね…』

中央の柵に囲まれたエリアの周囲は
床の下の部分とは繋がって居ないのか
真っ白の鯉ではなくて、
赤と白の錦鯉が泳いでいる。
どの鯉も丸々と太っていて
かなり大きなサイズの鯉ばかりだ。

彼が何かを見つけたのか、
エリアの壁側の方へ行ったので
その後を追いかけて行くと
ガチャガチャで鯉の餌が売っていて。
この鯉たちにエサをあげられるみたいだ。

『巴さん、あれ。
鯉にエサやりしましょうよ』

もう…鯉の方もエサが貰えると
分かっているみたいで
こっちのすぐ近くで
水面を揺らしながら集まって来て。

こんなにこのエリアに鯉が居るの?
って程に…あっという間に集まって。
人口密度ならぬ鯉密度が…
凄い事になってるんだけど。

『めっちゃアグレッシブですね鯉』

確かに…エサあげても
見向きもしない所もあるけど。
ここの鯉は…貰う気が凄いな。

この鯉が…さっきまで優雅に
周囲を泳いでた鯉と同じ鯉なの?と
こっちも疑いたくなる程だ。

舞台になってるエリアに来て
気が付いたんだけど、
周囲の映像が映し出されている
真っ白の壁が平坦な壁じゃなくて
凸凹と盛り上がったりしていて。
植物の様な…形に…なっている。

鯉にエサやりを終えると
さっきのタイムセール状態から
また錦鯉は優雅に…ゆったりと
舞台の周囲を泳ぎ始めていて。

周囲にゆったりと泳いでいた
極彩色の金魚がいつの間にか
真っ白な龍に姿を変えていて。
龍が通った後に桜の花が咲き乱れる。

「港斗君の…服にも桜咲いてるよ?」

『巴さんも…
桜が満開になってますよ。
それにしても…凄いですね…
全部…映像見ようと思ったら
1巡するまでここに居ないとですね』



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