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12歳年下の彼に溺愛される話

第50章 劇場型アクアリウム átoa



ポルカドットスティングレイは
ブラジルのシングー川流域の固有種で
固有種なのでそこにしか居ないんだけど。

浅めのプール…みたいな場所に
泳いでいる?いやジッといてるのを
上から見る感じになっていて。

リニューアルされたばかりの
átoa LABを後にして、
港斗君と一緒にその次の
エリアへと向かった。
各エリアの入口には、
エリアの名前が書かれた
看板があるんだけど。

次のエリアは…雅…。

「待ってッ…ここっ…
私が…テレビで観て行きたいって
ずっと…思ってた…所なの…」

『ああ、ここがオープンした頃に
テレビで話題になってましたもんね』

雅のエリアに…足を踏み込むと…。
今までの…エリアとは…全く
趣が違う…純和風の空間が広がっていて。

鹿威しの…音が…聞こえる…。

エリアは…日本庭園の様な
岩が置かれていて
桜の木が満開で…。
自分の足の下はガラス張りに
なっていて優雅に…ゆったりと
真っ白な鯉が…泳いでいく。

「これ…映像?本物?」

床の一部が網になってる部分があって
彼がそこを指差して居て。

『巴さん…あそこ…
床に穴空いてる部分ありますよ』

ガラスの床には…天井の
浮世絵の様なタッチの雲が
映り込んでいて。
見様によっては、優雅に泳ぐ
白い鯉が空を飛んでいるようにも見える。

雅のエリアは中央が
ガラス張りの床になっていて。
その奥には…赤い柵のある
数段高い舞台の様になって居る場所があって。

ぐるっと周囲を1周このエリアを
取り囲むようにして…金魚の泳ぐ
鉢が置かれている。鉢と言うか
大きなガラスのボールみたいな…
そんな中に色々な種類の…
金魚が泳いでいた。

入口に近い場所には
雅…と書かれた巨大な盃の中に
真っ白な金魚が…1匹だけ泳いでいて。

ここに来た時に聞こえた
鹿威しの音は…この盃に
水を注いでいる鹿威しの音だった。

でも…このエリアが…凄いのは…
それじゃなくて…、ライティングと
壁面に映し出される映像で
日本の四季が表現されている。

壁面に…巨大な金魚が
ゆっくりと泳いでいくと…
その後から…里山の景色が
色を帯びながら広がって行く…。


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