第37章 世界一の朝食
既に…朝食を食べている
宿泊客の姿がテーブルには見えていて。
朝の光を感じながら
パティオ風になってるイグレックで
世界一の朝ご飯を頂くのも
良い雰囲気で良いなぁと
そんな事を考えていると、
螺旋階段を降りて、その奥の
レストランの方ではなくて、
何故かフロントの方に彼が向かって行って。
何なんだろう?と巴は思いつつも。
フロントスタッフに声を掛けている
彼の方に近づいてその会話の
内容に耳を傾けた。
『すいません、302号室の
生田なんですが、朝食の送迎お願いします』
『はい、生田様…、…ご予約の
お時間…8時にてお伺いしております。
送迎車の方…すぐに玄関に参りますので、
送迎車到着までお掛けになってお待ち下さい』
そう言えば……ロビーのソファに
2組…夫婦なのかカップルなのか
そのどちらか…と思しく男女が
座って何かを待っている様子で。
彼が座って待ちましょうと言うので
適当な場所に座って
待つと言う程も…待たない位で。
『すいません、送迎のお車の方
ご用意できましたのでご案内を
致します…。源様…2名様。
斎藤様…2名様、生田様2名様』
玄関の前にはホテルの
名前が入った送迎車が止まっていて。
その送迎車に他の2組の宿泊客と
一緒に乗り込むと、神戸北野ホテルを
その送迎車は出発して。
そのまま…車は…、
ぐねぐねとした奥再度
ドライブウエイへと入って行く。
山をどんどんと…登って行って。
高台に向かって進んで行く。
神戸北野ホテルを出発して
車で5分程で…、
神戸の100万ドルの夜景の
スポットとして有名な
ビーナスブリッジが見えて来て。
「ビーナスブリッジ…」
『そうです、夜景と心霊の
スポットとして有名な…
ビーナスブリッジですね…』
神戸の都心部からほど近い場所から
アクセスも良く、夜景を楽しめると
人気のある夜景デートスポットの
ビーナスブリッジだけど。
そのビーナスブリッジと
目と鼻の先の距離に、
山の斜面にせり出す様に建っている、
印象的な三角をした建物があって。
港町神戸の街並みと
自然豊かな山の景色と
その街並みの先に広がる海を
一度に楽しめる絶景と共に
お料理を頂ける。神戸北野テラス。