第26章 城崎温泉そぞろ歩き
本日のお宿の…
白い暖簾に描かれた椿が目印の。
旅館 つばき乃に、
到着してチェックインを済ませて
お部屋に案内して貰った頃には
時刻は…16時半…を過ぎていた。
彼が予約してくれていたのは、
本館にある特別室で。
2023年の3月にリニューアルした
和室の机の有る居間と
ベッドがある板の間のベッドルームの間に。
天窓がある五右衛門風呂が
周囲を囲われていない状態で
設置されていて。
五右衛門風呂の下には
黒い庭石がゴロゴロとしていて。
歩くための丸い円形の飛び石が
その黒い石の中に道の様に設置されている。
和のテイストの…建物の中に
新しいが融合した空間になっていて。
落ち着ける畳の和室と、
開放感のある五右衛門風呂…が
ベッドからも和室からも…丸見えで。
旅先らしい…非日常が…ある
インパクトのあるお部屋だった。
『城崎…良い感じの旅館多くて
何処にするか、凄い悩んだんですけど
西村屋とか…三木屋にしたら
またそんな所って言われそうだったので。
ちょっと…変わった所無いかなって
探してたら、この部屋があったんですよ』
丸見えのお風呂を見ながら
部屋の隅で固まっていた私の
肩を抱く様にして彼が腕を回して来て。
彼の方へ引き寄せられる。
「た、確かに…。
こんな…和風テイストのお部屋で
お部屋の真ん中にお風呂あるのって
斬新過ぎる…内装だなって思うし
一度画像見たら、忘れられなそう」
写真…撮っとこうと
自分のスマートフォンで
和室側からの五右衛門風呂と
ベッド側からの五右衛門風呂、
板の間になってる
お風呂部分の天窓を
自分のスマートフォンで
巴が撮影して、アルバムに保存した。
ポットでお茶を淹れて、
お夕飯まで外湯めぐりしようと
彼が言っていたので。
外湯めぐりが出来る用意をして。
スーパー銭湯とか行くのに
買って居た黒のメッシュの
箱みたいな形のスパバックに
必要な物を詰め込んで。
タイツは…脱いだり着たりが
面倒になるからソックスにして、
熱かったからカイロも剥がして置いた。
チェックインの時に
外湯めぐりチケットを
フロントで貰ったので、7つの外湯に
明日の15時半までは何度でも
無料で入浴する事が出来る。