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12歳年下の彼に溺愛される話

第26章 城崎温泉そぞろ歩き




『巴さ~ん、
こっちは、いつでもOKですよ~』

いつでも動画の撮影が出来ると
スマートフォンをこちらに
彼が向けて構えていて。

……私がかわらけ投げをする所を
動画に撮影されてしまった。

まぁ、結果は残念な感じ…に終わって。

私の力じゃ設置されている
的まで届かなかったんだけど。

今度は彼と場所を交代して、
私のスマートフォンで
彼がかわらけを投げる所を
撮影して。撮影して置きながら
最初に投げたかわらけが
かなり惜しい位置を通って。

キャーキャー言ってしまっていて。
ばっちり自分がキャーキャー
言ってるのが、動画に
入ってしまってたんだけど。

かわらけ投げをして
彼がこっちに戻って来る。

『さっきのちゃんと、
動画に納めてくれました?』

「うん、凄いね…港斗君」

『僕、小学生の頃は
地元の少年野球入ってましたから』

「それで、コントロール良いんだね」

『ボールじゃないから、
投げにくさ…みたいなのはありますけど』

港斗君の投げた3枚のかわらけの
最後の1枚が見事に的に的中して。

「確か…願い事が…叶うんだよね?」

彼は…3枚のかわらけに
一体何をお願いしたんだろう?

『今は…内緒です。
もし…僕の願い事が叶う時が来たら。
その時に…、
巴さんには教えますね?』

その穏やかな笑顔を見ていたら
そのいつも見てる顔を見てるのが、
何となく恥ずかしいと思ってしまって。

彼の顔をまともに見れない感じで
山頂駅を後にして、
ロープウエイで山を下りて。
山のふもとの山麓駅に戻って来る。

『ちょっと一服しませんか?あそこで』

コンパクトな温泉街とは言え
ぶらぶらしてると足がだるいなって
ちょっと思って居た頃だったので。

ロープウエイの山麓駅の
目と鼻の先の位置にある。
『薬師公園ポケットパーク』へと向かった。

ポケットパークって言う位なので
そんなに大きくない広場の様な
ちょっとした場所に。

城崎ジェラートと書かれた
緑ののぼりがある、ちょっとした
カフェスタンドの様なお店と。
休憩しながらジェラートを
食べられるベンチ。

それから…木製の柵に囲まれた
存在感ありありの
茶色い大きな岩からは
湯けむりが上がっている。


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