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12歳年下の彼に溺愛される話

第22章 2024年1月2日~1月8日



しばらくすると、キッチンに
人の気配を感じる様になったので
巴は洗面を済ませて。
手早く身支度を整えると。

キッチンへと向かった。
手伝いを巴が申し出ると。
申し訳なさそうにサラダの野菜を
カットして欲しいと言われたので。

トマトをカットして、レタスはちぎって。
玉ねぎはスライサーでスライスした。

私がサラダを用意しているのを
見られている視線を感じて。
巴が亜希子の方を見ると。

『巴さんは…ちゃんと…
普段からお料理をしてる人なのね。
ごめんなさいね…巴さん…、
うちの港斗があれこれ言って
巴さんを
困らせたりしてないかしら?』

そう亜希子に尋ねられて。

「最初は…その…年齢差があるので。
交際も…お断りをしていたんです…。
その…港斗さんにはもっと、
私なんかよりも…若い…
年齢の近い人の方が…良いだろうって…」

『まぁ…断られれば断られる程、
港斗は巴さんじゃないと
ダメだって思う様に
なったんでしょうね…。
お付き合いをしてる女の子を
お家に連れて来ても私達に
紹介する感じでも無かったし…。
巴さんと、
結婚したいと話してたから…
あの子の口から結婚なんて
出て来ると思って無かったし…でも…』

朝ご飯の支度をしていた手を
亜希子が止めるとふぅっと息を吐いて。

『親の私が言うのもあれだけど、
港斗は…いい子だと思うのよ?
だから…、あの子を、
巴さんの…、
旦那さんにしてあげて
くれないかしら?』

「………ッ、は…はい…ッ…
彼は…港斗さんは…、私には
勿体ない位です……ぅ…っ…」

亜希子のその言葉に
自分の胸が一杯になってしまって。
思わず泣いてしまったんだけど。

『後は、私がするから。
巴さんは…、
皆が起きて来る前に
お化粧を直して、落ち着てから
今来たみたいな顔で着て頂戴ね?』

そう泣いているこっちの肩に
亜希子が手を添えて
俯いたままの巴に
そう言って来る。

うんうんと…巴が
大きく首を縦に振って
言葉で返せない代わりに返すと。
その亜希子の指示に従った。

朝ご飯の支度が整ったと
改めて声を掛けて貰ったのは
それから30分程してからで。



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