第21章 2024年1月1日
こっちに体重をかけて来る
彼の身体を押し返そうとするが。
体格差があるので、
私が本気で踏ん張った所で
彼を押し返す事はできなくて。
そのまま、客間の中を
抱きつかれたままでズルズルと
移動すると言うよりは押されて
進んでいる状態なんだけど。
自分の…ふくらはぎが…
客間のベッドに行きあたって。
その状態で更に押されると。
ボスッ…と二人でベッドの上に
折り重なったままで倒れる。
「やっ…、んんっ…み、港斗君…ッ」
こっちの首筋に彼が舌を這わせて来て。
ビクッとこっちの身体が跳ねる。
彼の胸に自分の手を当てて
グイグイと押し返そうとしても
彼に手首を掴まれてしまうだけで
抵抗は抵抗にならなくなる。
「や…ぁ…ッ、ダメッ…ンんッ…」
『巴さん
…キスだけですから…。
巴さんは…僕と…キスするの
嫌なんです…かぁ?』
そう言ってこっちの胸の間から
うるうるとした目で見上げて来て。
押し倒されてるのに、
のしッ掛かられているのに
下から見上げられている。
「キスは…嫌じゃないし…
私だって…港斗君とキスしたいけど。
今日は…ダメだって…、自分でもね
分かってるって言ってた…ンんッ…」
『巴さん…、ちゃんと…僕…
我慢しますから…、はぁ…ッ
キス…させて…下さい…』
そんな風に我慢できないと
堪え切れないと言いたげな顔で
そんなお願いをされてしまっては。
こっちもダメって言えなくて…。
「キ、キス…だけ…なら…その…」
『良いんですか?巴さん』
さっきまでの悲しそうな表情が
キスを許可しただけで
ぱぁっと明るい表情になって。
ちゅぅ…ちゅ…っと
こっちがお風呂から上がって
すっぴんだから
顔のあっちこっちに
キスをされてしまう。
『巴さぁん…、
口にも…しても良いですか?』
「う…うん…、
良いよ?キスだけ…なら…ッ」
『巴さん…ッ…』
「んっ…ふ、ぅ…は…ぁ…ンッ」
唇と唇を重ねて合せると、
ちゅっちゅ…と短いキスを
何度も繰り返して。
ぐっと唇を押し付けられる。
今はダメって思ってるからなのか。
この場所の所為なのか…。
キスだけ…なのに…身体の芯が…熱くて。