第21章 2024年1月1日
港斗君も長身だけど、
出てきた女性もすらっと背が高い。
その顔立ちも…北川景子みたいな…
整った顔立ちをしていて、
彼と…雰囲気が似てるなって思った。
彼は24歳だけど…、30歳位かな…?
32とか、33とかぐらいだろうか?
「すいません、失礼をさせて頂きます。
私…、生田港斗さんとお付き合いを
させて頂いております。
友坂巴と…申します。
港斗さんのお姉様…でいらっしゃいますか?」
ぶはっ…と…隣で港斗が
噴出し笑いをしていて
何が可笑しいのか分からないけど。
お腹を押さえながら声を殺して
必死になって笑いを堪えようとしていて。
ニコッと…目の前のその女性が笑うと、
その笑顔はそっくりだなぁっと。
こっちも思わず笑ってしまって居たのだが。
どれぐらい似てるかと言うと
例えるなら『薬屋のひとりごと』の
壬氏と阿多妃くらい似てると言えば
……港斗君が北川景子みたいな
顔をしてる感じになってしまう…んだけど。
でも…お姉さんがカッコイイ系の美人で
彼が綺麗系のイケメンって言えば…
良いのかも知れないんだけど…。
ついつい、ぼんやりと
綺麗だなぁと眺めてしまっていて。
コホンと…隣の彼が咳払いをしたから。
隣にいる彼の方を向くと。
『紹介しますね、巴さん。
こちらは…うちの…母です』
『母です。生田亜希子と言います。
奥で主人が待っておりますので、
巴さん、どうぞお履き物を
お脱ぎになってスリッパをどうぞ』
「すっ…すいません…港斗さんの
お母さまとは知らず…失礼を…ッ。
……お邪魔致します…」
洋風のお家の…壁には
絵画が飾ってあったりして。
港斗君は…お金持ちじゃないって
言ってたけど…、裕福なご家庭の様だった。
『先程は…地震…驚きましたね…
あっちの方の…ご被害が…
少なければ…良いのだけれど…』
リビングのソファの所には
港斗君のお父さんらしき男性が座って居て。
巴はリビングの入り口で
頭を下げながら挨拶をして。
持って来て居たお年賀なのか
手土産なのかわからないけど。
「すいません…こちら…、
港斗さんの方から…港斗さんの
お父さまが良くお飲みになられていると
お伺いをしておりまして。
その…お口に合うと良いのですが…」