第20章 2人の年越し
『巴さん…、はぁ、はぁ…、
このゴム…良すぎて…
イキたい…んですけど…?』
じゅぽっ…じゅぽッ…と
ペニスを中に突き立てながらも
彼が…そう巴に問いかけて来て。
「んあああっ、…イって?
港斗…くぅん…、ああっ、
イクっ、またイクぅ…んん!
あっ、あっ…、ああああ゛―――ッ!」
こっちが…イッたのを
皮きりにする様に
彼が激しくピストンをして来て。
パチュンッバチュンッ、…パンッ
パッンッ、パンッパンッ…。
奥に楔を突き立てられて、
全身を貫かれる様な快感が走る。
真っ白に…目の前がなって。
壊れてしまうんじゃないかって
怖いと思う程の快感の波に飲まれる。
「ああっ、ふあぁ、あああっ
んんっイクッ、あっ、あっ、イイッ…
あああっ、来るッ…、んんんっ
んはぁあ゛あああぁ――ぁあっ!!」
全身の筋肉が硬直して
身体が強張った後に
フッと…その筋肉の緊張が緩んで。
そのまま…くたっ…と巴が
ベッドの上に身体を投げ出した。
ドクン…ドクン…と自分の中にある
彼のペニスが脈打ちながら。
してるのかと疑いたくなる程に
存在が…感じられない隔たりの向こうで。
精液を吐き出している…感じがする…。
え?これ…ゴム…脱げてる?…と
巴が…その感覚があまりにも
生に近すぎて…激しいセックスの途中で
ゴムが脱げちゃったんじゃないかって
そんな事を心配していると…。
ズルッと…自分の中から
彼のペニスが抜き去られて。
自分の背後の空いてるスペースに
ゴロンと…彼が…
そのまま寝転んでしまって。
思わずもそっと…身体を起こして
彼の…ペニスの……コンドームの
行方を…見てしまって居たのだが。
コンドームに色が付いてないから、
コンドームの先端の精液溜まりに
たぷたぷと溜まっている、
彼の出した精液の色もクリアに見えていて。
『巴さん…、気になるんですか?これ』
そう言って自分のペニスに
半分引っ掛かったままになってる
オカモトゼロワンのコンドームを
港斗が外して口を縛ると。
口を縛るのに引っ張った時に
一番下のリングの縁がちょっと破れて。
『あ…、根元のリング…の所
千切れちゃいましたね…』