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12歳年下の彼に溺愛される話

第19章 2人の年末




私の家では…年越しは鰯を
お蕎麦と一緒に食べる物って
お約束になってるから何も
理由なんて気にした事なかったけど。

食べる地域と食べない地域があるのかな?

『えっと…年越しに鰯が…食べられる様に
なった理由は…、縁起物である、
尾頭付きの鯛は高級で庶民の口には
入らなかったから…、鰯で代用していた…。
それから大晦日は、冬の中でも陰の気が
強いとされていて、その陰の気の
象徴が…”鬼”だと言われている様ですね』

「ああ、節分にも鰯食べるもんね…」

『でも…大晦日の鬼は、鰯みたいな
生臭い物が大好きで食べ尽くす様ですよ。
陰の気を大晦日の内に払って、
お正月を陽の気で迎える為だとか…』

「鰯…あの脂の匂いが、
生臭いから苦手…なんだけど…。
あの生臭さが…鰯が良いって
言われる理由…だったんだ…」

匂いが気になるなら、
気にならない様にしたら…
良いんじゃないかと…思ったんだけど。
その…縁起物だから、頭付きで
塩焼きにしないとダメ…なのだそうで。

でも貰った大根と白菜あるから。
ひき肉買って、ロール白菜と
ひき肉と大根の炒め煮にすると。
巴さんの中でメニューが決まった様で。

お昼に一緒に年越しそばを食べに行って。
帰りに買い物を済ませて戻る事にした。

朝ご飯は…昨日の
白菜のクリーム煮で、
なんちゃってリゾットを
控え目にだけ食べて済ませて。

洗濯機を回してる間、
一緒にシャワーを浴びて、
支度を整えると。

先に洗濯物をコインラインドリーに
持って行って乾燥をスタートさせて。
折角来たんだし、隣の
スーパーで買い物してたら
乾燥器も乾燥が終わるだろうから。
乾燥待ちに買い物を済ませて。
洗濯物を回収して、
一旦家に置きに戻って。

改めて身軽になって、
歩いて近所のお蕎麦屋さんに向かった。

ご近所のお蕎麦屋さんだから、
ちょっと待ちがあったけど。
20分程で案内して貰って。
温かいお蕎麦にかやくご飯が
セットになったお蕎麦定食を頼んで。
港斗君は、親子丼のお蕎麦セットを頼んでいて。
お蕎麦も丼も両方大盛にして貰って居て。

それを美味しそうに…
食べている彼を見ながら。
お昼ご飯に年越しそばを頂いた。



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