第14章 決戦は土曜日に…
66㎡の会場には、6人掛けの
丸テーブルがあって。
大きな窓に面した部分には
二人掛けのアンティークチェアと
お揃いの木製のテーブルが
綺麗な生花とバルーンで飾られていて。
新郎新婦の席になっていた。
この会場は定員が54名で、
綺麗にクロスと生花で飾られた
6人掛けの丸テーブルが8と。
この異人館の…外から見た時に
印象的である大きな六角形の
出窓の所が楕円を半円にした
ソファになっていて。
半円のテーブルがあって。
その半円のテーブルにも
クロスがセットされていた。
火の灯ってないキャンドルが
各テーブルに人数分置かれているから。
キャンドルリレーをするのかなって。
新郎新婦の席には
特大サイズのキャンドルがあった。
その大きな特大キャンドルを見て
隣の葵が巴に話しかけて来る。
『巴姉サン、
凄いですね。あれ、
ほら、あの特大のろうそく』
会場のBGMが変わって、新郎新婦が
入場してくるのを会場の全員で
拍手をして迎える。
1・5次会と言うがちゃんとした
ここの司会進行役が居るから
場所が異人館と言うだけで
立派は挙式と披露宴の印象を受ける。
新郎新婦が腕を組んで
入場して来る時に、
それぞれの手にキャンドルを
持っていたので。
欧米では定番のセレモニーの
ユニティキャンドルをするつもりの様だ。
自分達でキャンドルを用意すれば
オプションとして頼まなくても
安く披露宴の演出が出来るし。
結婚式らしい演出が多ければ、
より…結婚式らしい…感じになる。
お色直しをして
カラードレス姿の新婦の
ドレスの色に合わせて
新郎もさっきの白のタキシードから
黒のタキシードになっていて。
新郎新婦がそれぞれの手の
キャンドルに火を灯すと。
テーブルの上の大きなキャンドルに
お互いの持っているキャンドルの
火を合わせて灯した。
ユニティと言うのは1つになると
言う意味の言葉らしくて。
それぞれのキャンドルが両家を表す。
一般的にはそれぞれの家の代表が
灯したキャンドルを新郎新婦が
受け取ってと言うのがセオリーの流れだが。
この演出だと
両家のユニティと言うよりは、
新郎新婦ふたりのユニティ…なのだろう。