第13章 12月14日と15日
最初はその当たり前が
彼に港斗君に会わせて、
変化して行く事に戸惑う事が多くて。
でも…、あの頃は
戸惑って居た…そんな変化も
私の中で当たり前の事に
そして、愛おしい物に…。
全部…変わって行ってるなって。
「港斗君…、私ね…
この頃…思う事があるの…」
『思うって……
何をですか?巴さん』
「港斗君と…、
お付き合いして良かったなって。
港斗君が、私の彼氏で
良かったなって…思ってるの」
『急に…そんな事…ッ言い出して、
どうかしちゃったんですか?
僕を…喜ばせて…、惚れ直させる
作戦か何か…何ですか?
でも…巴さんに…
そう言って貰えて。
素直に嬉しい…ですよ…。僕は』
付き合い始めの頃は
ずっと…何かにつけて、
港斗君と…雄介さんを比べて。
あの頃の事を思うと、
寂しい気持ちになってしまってけど。
今は…思い出しても、
寂しいって思う事はなくなっていた。
彼と話をしながら、
自分の寝室のベッドに潜り込んで
話をして声を聞いていると。
今は…部屋のシングルベッドには
自分一人だけ…だけど…。
隣に…彼が…居る様な
そんな風に感じてしまって。
安心したら、眠くなっていて。
ふあぁ…っとあくびを
してしまっていて。
『あ、もしかして…巴さん
寝る所でしたか?…すいません。
巴さん、おやすみなさい』
「うん…港斗君、おやすみ…」
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2023年12月15日
朝、
何時もの時間にアラームが鳴って
巴は
自分のベッドの上で目を醒ました。
気になったので、明日の天気を
スマートフォンで調べてみたが
明日の神戸市の天気は雨の予報だった。
朝の自分の身支度を済ませて。
簡単な物で朝食を済ませると。
何時もの時間にアパートを後にした。
妹の千冬は…今日も
エステサロンの付き添いを
したそうにしていたけども。
妹には大和が居るし、あんまり
私の用事に千冬を
連日つき合わせるのも悪いから。
そう言えば…明日は…、大和も
うちに連れて来るつもりなのかな?
旦那さん見てくれるって言ってたけど
もしそれが無理なら、
私がメイクして貰ってる間とか
退屈しちゃわないかと不安になるけど。