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12歳年下の彼に溺愛される話

第12章 12月12日の火曜日




その人がお店の中で
大きな声で電話しながら。
ちょっと下品な話をしていた事。

その人が…、雄介さんが
私に贈ってくれた指輪を…
その人が左手の薬指にしていた事。

雄介さんの子供じゃなくて、
”まーくん”と言う人の子供だと言う事。

それから、その人が、
元港斗君の同僚だって事。

そして、その人が…、
今度の土曜日の港斗君の
同期の同僚の人の結婚式に
参加する…事になって居ると言う事。

『え?もう…辞めた人ですよね?
週末の結婚式って、病院関係者の
集まりみたいな感じの
結婚式と言うよりは
お披露目会的なのなんですけどね…。
まぁ友人も…何人か手伝いに来るとは、
どっちからも聞いてはいますけど。
でも…何となく…、あの人かなぁって
思う人が居るんですけどねぇ……』

港斗君をその人が
密に狙って居る…って事は
流石に話さなかったけど。

『はぁ~っ、やだなぁ。
あの人来るとか……
場の、空気悪くなりそうで。
正直…あの人、僕、苦手なんですよ…。
自分中心って言うか…、
結婚式に白のドレス着て来そうな
感じのタイプの人ですよ…その人』

「え…あ、でも…凄い可愛い人だよ?」

『ああ、顔だけでしょ?
うちに派遣で来てた人ですけど。
すぐに…医者と…不倫したりとか。
付き合ってる相手がいる前で
堂々とモーション掛けたりする人ですよ?
それだけ自分に自信があるのか
どうなのか知りませんけどね…?』

港斗君の話ぶりだと、
かなり男癖が悪そうな感じだな。
明らかに嫌そうな顔してるから。
苦手なんだろうな…あの人の事。

内心…ちょっと…彼の話を聞いて。

ホッとしてしまって居たのだが。


『こんな話して、巴さんが
変に気にしちゃったら嫌なんですけど。
あの人にも一時期かなりしつこく、
サシ飲み行こうとか、あの人の家で
ふたりで鍋パーティーしようとかって。
お酒飲んで、そのまま私の家に
泊ってくれたら良いからとかって。
こっちは断わってるのに、
兎に角しつこくて…』

「そ、そうなんだ…」

いや…まぁ…本人が…港斗君に
告白したって…言ってたし…。
港斗君の話聞いてたら、多少の
お互いの言い分に差があるけど。


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