第102章 ぷち新婚旅行 2日目 神戸ベイサイド
『ベッドの上からでも…
神戸の夜景は見れますよって
言いたい所ですけど…
もう…カーテンは閉めましょうね』
ジャッと彼がベッドルームの
カーテンを閉めてしまって。
広いスイートルームだけど、
ここだけだと…妙に…
彼との距離を意識してしまう。
恋人同士の最後の夜…に
今日がなる…って事だよね?
明日…市役所に…婚姻届けを
提出した所で…私と彼のこの
感じが大きく変わったりは…
しないとは…思うんだけど…。
『ついに…明日なんですね…
明日だと思うと…、ずっと
この日が来るのを…、巴と
結婚する日が来るのを…待ってたのに
なんだか…緊張してしまいます…ね…』
今日の…港斗君は…浮かれてるからか
それとも…緊張してるのか、
そのどっちもなのか
いつもよりも…お酒が…多かった気がする。
ナイトプールの…流行り物が好きな
お洒落な神戸女子達の視線を
独占していた…この素敵な彼が、
明日には…私の…旦那さんになるんだ…。
「港斗君が…私の…旦那さん…に…」
『なるんですよ、僕は巴の
旦那さんになるし、巴は僕の
奥さんに、お嫁さんになるって事ですよ?
入籍しても…紙切れだけでね、
書類だけの物ですから…、その
ウエディングドレスを……早めに…
来年の春より先に…巴に…
着せたいと言うか、着て貰いたくて…』
「それで…フォトウエディング?」
『結婚式の当日は……コンチェルトは
うちの両親も巴のご両親も居ますし、
巴の…ドレス姿を…僕だけで
じっくりは堪能できそうにないし、
アトアの挙式のプランも…
時間的にオープン前の1時間だけですし。
その時も…その後はオーシャンプレイスに
移動してってなったらその…
来る人も…多いですし…なかなか…
巴と…話…も出来ないかも…ですし…』
「それで、フォトウエディング…なの?」
と…彼に問いかけ直すと
はい…と言って頷いていて。
まぁ……お金は……ちょっとは
私にも出させて欲しんだけどと
彼には言ったんだけど…。