第90章 古宇利オーシャンタワー
『巴さん、この貝、
ピース貝って言うらしいですよ?』
これこれと彼が声を掛けて来て、
手をピースの形にしたみたいな
ピース貝と言うユニークな貝を
港斗君がカメラに納めていて。
他にも、
天使の翼の様な形をした
綺麗な白いその名も
テンシノツバサと言う
珍しい見た事も無い
貝も展示されていた。
大きさ毎に小さい順番から
大きな特大のサイズにまで
綺麗に並べられたオウムガイや、
つるんとして真っ白な
ウミウサギと言う可愛らしい貝もあって。
「この貝は、
ウミウサギって言うんだって」
『可愛い名前の貝ですね…ウミウサギ』
その他にも牧志公設市場で
美味しく頂いた夜光貝や
あの有名なシャコガイも沢山あって。
恐ろしく大きな
シャコガイもあったりとか。
沖縄で危険な貝と言われている
美ら海水族館に模型があった
アンボイナガイもあって。
同じイモガイ科の貝は
世界中に約600種類いるらしくて
同じイモガイ科の貝も
沢山展示されいたんだけど。
アンボイナガイはイモガイ科の
貝の仲間の中で最大の大きさらしく、
この貝に刺された場合の
致死率は60~70%で
この貝の毒に対する
血清も解毒剤もないらしい。
『アンボイナガイ…ヤバ過ぎません?
スペックマジで、強すぎですよね…』
まぁ…だからハマナカーとかって
物騒な通称が付くんだろうけども…。
その物騒な貝なのだが
見た目は茶色のベースに
白い鱗を部分的に書いた様な貝だ。
イモガイ科の貝は
貝殻のコレクターの中でも
色々な種類があり模様も美しく
人気の高い貝の様で
こうして並んでいるのを見ていても
貝殻の形は同じなのだが
その色味の違いを楽しむ事が出来る。
イモガイがイモガイと呼ばれる
由縁なのだが、
見た目が里芋みたいだから
そのまんまイモガイなのだそうだ。
円形のショーケースに
小さなホタテの様な形の貝が
綺麗に放射線状に並べられていて。
その色がかなり特徴的で
赤 紫 黄色 オレンジ ピンクと
かなりカラーバリエーションがあって
それに何よりも原色バリバリな
そんなカラーリングの貝殻があって。
「あ、これ…ヒオウギガイだね
ふるさと納税とかでもあるよね…」