第86章 沖縄旅行 2日目
お部屋の内装は落ち着いた
ダークブラウンで統一されている。
客室の広さは余裕のある、43㎡で。
ストンと一直線に部屋が続いていて、
ドアを開いてすぐ廊下、その廊下の
片側にトイレとバスルーム
洗面所の水回りが纏まっている。
ミニキッチンもキッチン周りの
電子レンジと2ドアの冷蔵庫が
納められている作り付けの棚も
その周囲のクローゼットや収納も
全部その色の木材で統一されている。
「凄い…ちょっとした
1人暮らしよりもいい冷蔵庫…
こんな2ドアの冷蔵庫あるんだ…」
『さっき買ったオリオンビール
冷蔵庫で冷やしておきましょうか…』
おんなの駅で購入した
オリオンビールが温くならない様に
冷蔵庫にしまって。一緒に買った
ドラゴンフルーツやマンゴー
小さめのサイズのスナックパインも
広い冷蔵庫なら余裕で冷やせる。
ミニキッチンの前に
小上がりになった琉球畳の
ちょっとしたテレビとテーブルの
置かれた寛ぎスペースがあって。
「わぁ~、凄い…広いね…。
広くて……お家みたいな…
雰囲気のある…お部屋だねぇ…」
この琉球畳もお部屋のカラーである
ダークブラウンになっていて、
カラフルな丸くて
平たいビーズクッションが4つ
テーブルの4面の前に置かれている。
天井にはライト付きの
シーディングファンがあって
くすんだブロンズカラーで
お部屋の雰囲気とまたマッチしている。
『このお部屋の売りは…、
まったり出来る琉球畳の小上がり
じゃ…なくて、こっちですよ』
すっかり…自宅気分で
琉球畳の小上がりでまったりしていると。
港斗君がこのお部屋のウリは
ここじゃないと言って来て。
私は…もう…ここでゆっくりして
過ごせそうな気分だったんだけど。
おいでおいでと手招きをされて
彼の居る2つハリウッドツインに
セットしてあるベッドの奥の
部屋の突き当りのカーテンの前に立つと。
『じゃじゃーーん、
どうですか?巴さん』
ジャッと勢いよく彼が
カーテンを開くと。部屋の突き当りの壁は
全面ガラスになっていて。
その外に沖縄の海と…
海を眺められるバルコニーが見える。