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12歳年下の彼に溺愛される話

第5章 芸術の秋…とかしてみたり



公園の人が居る方側から
こっちが見えない様にして、
港斗が来ていた上着を脱いで
自分の頭に引っ掛けると。

「はい、どーぞ。
巴さんも
この中に入って下さい」

自分の上着の下に、
巴にも入る様に促して来る。

「いや…流石に…、これは
こそこそと隠れて何かしてるのが
直接…見えなくても…
バレちゃうよ…?」

『ちょっとだけ…、
ね?巴さん』

そして…、
この頃気が付いたんだけど、
私はどうも…この年下の彼の
ちょっとだけに…めっぽう弱い…。

彼にこれを言われてしまうと…
ついついダメって言えなくて。

ちょっとだけ…を
繰り返されてしまって、
結局、隠れてしてる秘密のキスが
終わらないキスになってしまっている。

「んっ……、ふっ、んっ、
港斗…君…これ以上は…ッ…」

『キスしてたら。
ここで、えっちな気分に
なっちゃうから…ダメですか?』

「えっちな気分になるから、
ダメなんじゃなくてね。
こんな場所でえっちな気分に、
なる様な事を…するのが
そもそも、…ダメなの~ッ!」

ふわっと…目の前に

シャボン玉が飛んで来て。

「シャボン玉…?」

『あ、あそこの売店で、
売ってるみたいですよ?』

そう言いながら港斗が売店を指差すと。

フランクフルトやフライドポテトや
駄菓子を週末や祭日、お花見の
シーズンとかだけオープンしている
この公園に…元々建てられている
売店があって。

空気を入れて遊ぶ
おもちゃの剣や、
夏場用の水鉄砲。
フリスビーやバトミントンも
ホットスナックと一緒に
売られている売店なのだが。

そのシャボン玉は…売店の人が、
客寄せに吹いていた物が
ここまで飛んで来て居た様だった。

『巴さん、どうですか?
折角ですし、あそこで
シャボン玉を買いませんか?』

風上から飛んでくるシャボン玉を
辿る様にして売店に行くと。


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