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12歳年下の彼に溺愛される話

第73章 2024年5月6日



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2024年5月6日

その日は…いつもの時間にセットした
アラームの音で巴は目を醒ました。

朝ご飯の支度の手伝いをしに行く
つもりで居たからまだ寝てる2人を
起こさない様にそっとベッドを抜け出して。
自分の身支度を整えると、巴は
…2階から1階に降りてキッチンを目指した。

キッチンには既に電気がついて居て
料理をしている、有翔さんの姿が見えた。

『あれ?友坂さん…、おはよう。
ミナトは?友坂さん一人なの?』

「おはようございます…、彼は
まだ…あっちで寝ています…。
寝たままの大和を一人にして
あっちのは置いては来れませんので。
あ、あの…朝ご飯の支度…お手伝いを…
できたらと…思って…」

『じゃあ…冷蔵庫の中の野菜で
適当にサラダでも…作ってくれる?
ドレッシングは淡路島の
玉ねぎのドレッシングがあるから』

深い方のお鍋では…鯛のアラの
骨の部分で出汁を取って居て。
もう一つの鍋では鯛の頭のアラを
煮つけにしている所だった。

「はい、冷蔵庫…失礼します…」

『ああ、ついでに…昨日
切らずに残して置いた分の
身を昆布締めにしてあるから…。
それも…朝食の時に出すね…』

鯛の身は昆布締めにすると
余分な身の水分が抜けて
お上品な身の甘さと
昆布の香りを楽しむことが出来る。

『鯛の昆布締めは…
普通に醤油で食べてもいいけど
三杯酢…が美味しいかな…』

私が野菜室から野菜を選んでいる間
鯛のアラでアラ汁を作りながらも
そんな風に有翔が話をして来て。
なんか…お酒飲んでてもそんなに
口数が多くなる感じじゃないけど…
お料理…好きなのかな…?
お料理をしてる時の有翔さんは…
いつもよりも…言葉数が多い感じだ…。

「お魚…お好きなんですね…」

『………あ…っと…、今のは…
ちょっと…色々と…何も考えないで
話し過ぎてた…みたい…だね』

そう言って…恥ずかしそうにしてたので、
自分でも…自然に出て来てて
話していた…事なんだろうけど…。

「大和も…普段は…そんなに
魚…好んで食べないんですけど…。
自分で釣った鯛は…美味しいみたいですし…」




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