第72章 淡路島の夜
ここにある滑り台とか
ジャングルジムとかも
家にあったけど子供が
大きくなったら要らないとかで、
ここに持ち寄られた物なのだそうだ。
ロディもいろな色のがあって、
大和はロディで遊んでたんだけど。
港斗君はその子供のスペースの
壁のボルダリングを登っていて。
年齢に合わせて、3段階になってるから
小さい子から大きめの子まで
遊べて良いですよねと
港斗君が言って居て。
ここってホテルだっけ?
別荘??保養施設??のどれなのか
分からなくなって来たんだけど…。
この地下部分に軒下テラスと
繋がる造りの開放的な
お風呂があるらしいので。
1階から着替えとかタオルを持って来て、
大和をそこのキッズコーナーで
遊ばせて置いて、その間に
お風呂のお湯張りをしたんだけど。
私と、港斗君と大和の3人で
入っても余裕のあるバスルームで
洗い場も広々としている。
『この洗い場の広さなら、
もう2人子供がいても家族で
一緒にお風呂は入れますね…巴さん』
「うん、洗い場も湯船も広いから
皆で一緒にお風呂に入れるね…。
家のお風呂にするには…
ちょっと…水道代とか…心配だけど…」
来月の…6月から電気代が
値上がりするって話だし……。
大きなお風呂は良いと思うんだけど、
光熱費が…色々と心配だなぁ……。
3人で一緒に湯船に浸かっていると
旅館とかホテルの貸切風呂を
借りている様なそんな気分になる。
大和は…と言うと…、
お風呂に浸かりながら
お眠になりそうになっていたので、
彼に大和を先にお風呂から上げて貰って。
お風呂上りのお茶を飲ませて貰って。
半分寝てしまって居る大和に
紙パンツを履かせてパジャマを着せて
ドライヤーで髪の毛を乾かした。
「大和を見てたら思うけど
子供って…急に電池切れる…よね…」
『100%か0%しかないって
そんな感じ…ですかね?僕も
子供の頃そんなんでしたよ?
遊びに行ってはしゃいでは
最後には疲れて寝落ちしてましたしねぇ~』
彼の腕の中で抱っこされて
すやすやと眠っている
大和の顔を2人で眺めていた。
これが…自分と…彼との
港斗君との赤ちゃんだったらなって
そんな…事を…想像してしまっていて。