第14章 平穏な日々 ※
口内に広がる苦い液体。
ビュルッ・・・と一直線に飛び込んできたため、吐き出す間もなく喉の奥まで流れ込む。
独特な生臭い匂いも、ジンのモノなら気にならなかった。
むしろ、もっと注いでほしい・・・なんて。
声には出さないがそんなことを考えていたら、いつの間にか全てを飲み干していた。
「!!何してる・・・馬鹿、吐き出せ!!」
血相を変えたジンに咥えていたモノを引き抜かれ、少し名残惜しい気持ちになって。
口の端から垂れていた液体も指で掬い取り、ペロッと舐めた。
次の瞬間、後頭部を引き寄せられ今にも食べられそうな勢いで唇が重なった。
口内に残っている液体を舐めとるように、彼の舌が動く。
表情を盗み見ると眉間の皺が濃く深くなっていた。
「チッ・・・、こんな不味いもん・・・馬鹿なことするなよ。無理して俺を誘惑する必要はないだろ?とっくに・・・、お前に落ちてるんだ・・・・・・」
「・・・気に入られたくて飲んだわけでは・・・ないです。ジンだから・・・愛してるから・・・・・・」
そう。何の抵抗もなく受け入れたのは、ジンへの愛が大きいからだ。
私だって、だいぶ前から彼を誘惑しているという概念はなくなっている。
偽物の恋人ではない。
本気で・・・愛してる・・・────
「・・・俺も・・・・・・愛してる。長い間、待たせた・・・」
頻繁に伝えてくれる彼からの私への想いを素直に受け取り、隙間なく抱きしめ合った。
「あ、んっ・・・!ジン・・・、ジン、はぁッ・・・ん!!」
「・・・、好きだッ・・・、悪い・・・・・・ッ・・・!」
私が奉仕した後もジンは衰えず、ガチガチに硬くなったモノで奥を刺激された。
私自身も敏感になり過ぎて、喘ぎ過ぎて・・・。
最後の方は声が枯れて出なくなり、意識を手放していた。