第10章 仮面の少女
雄英高校 会議室にて
雄英体育祭の数日前、塚内警部がUSJ襲撃事件の3人についての詳細を雄英の教師らを集め報告していた。
「ヴィラン連合と名乗る者たちについて、警察の方でも洗ってみましたが死柄木という名前、触れたものを粉々にする個性、20代から30代の個性登録に該当者なし、黒霧という者ワープゲートの方も同様です。」
「なにも分かってないってことか...」
腕を組み眉間に皺を寄せるブラドキング
「俺が撃った銃弾......死柄木とか言う主犯の銃創が治ったら、また何かやらかしに来るに決まってる。」
「スナイプが言ってた撃った銃弾が身体に消えていくような個性の持ち主は?私の位置からはそんなの見えなかったわ。」
「ええ。その事なんですが、イレイザーヘッドが交戦したという仮面をつけた謎の少女。顔が隠れていた為、名前など詳しいことはまだ何も分かりませんが、年齢からして10代から20代。ですがこちらも個性登録にそのような個性の該当者がいませんでした。」
「相澤君が言っていたよ。プロ顔負けの格闘センスだった...ってね。体格が倍以上違うこの私にも怯むことなく拳を振り上げてきたあの大胆さ...あの少女は一体...」
「とにかく、今分かる範囲はここまでです。捜査網を拡大し、引き続きヴィラン逮捕に、尽力してまいります。」
もしあの時自分が捉えていれば、緑谷少年も相澤くんもあんな目に遭わなかったんじゃ.....とオールマイトは拳を強く握りしめながら思った。