第7章 初めまして雄英のみなさん
「分かってます......!!」
同時に黒霧も男の子の前に現れ、ワープゲートを出す。
「どけぇえ!!邪魔だっ!!!デク!!!」
どこから来たのだろうか、今度は金髪の生徒が黒霧を押し倒し、ゲートを消した。
『......デク?』
あれ...何だっけ...デク......
どこで聞いた?思い出せない...どこで...
私は金髪の彼から発せられた二文字に気を取られ、半身氷漬けにされた脳無ちゃん、いつの間にか解放されてるオールマイト、加勢に来た雄英生徒に頭が追いつかなかった。
「チッ...黒霧が抑えられた。黒霧を奪還する。いけ脳無」
一瞬で金髪の少年から黒霧を取り返す脳無ちゃん。
「か、かっちゃん!大丈夫!?」
「うるせぇよ......黙れカス」
かっちゃん......
デクと......かっちゃん......なんだ、何かがひっかかる...
思い出せない...すぐそこまで出てるのにっ!
この違和感はなに?
「脳無、黒霧やれ。俺とコイツで子どもらをあしらう」
私は弔くんと一緒に走り出すが、オールマイトと脳無ちゃんの殴打の勢いから出た爆風により吹き飛ばされてしまう。
『っぐ!!』
「チッ、おいおい...さっき打撃は効かないって言ったはずだろ」
目にも止まらぬ速さで脳無ちゃんに連撃を叩き込むオールマイト。
だめだ......このままじゃ脳無ちゃんが!
『弔くん!!!脳無ちゃんに退避命令を!このままじゃ───』
「プルスッッッウルトラァァッッ!!!!!!」
下から上へ突き上げるように、おそらく今日見た中で1番の一撃が脳無ちゃんに入り天井を突き破り、外へ飛ばされた。
『脳...無......ちゃん』
「よくも......俺の脳無を...!」
先生が力は衰えてるって言ってたけど......ほんとなの??全盛期はこれよりももっとパワーがあったってこと?
『こんなのチートじゃん......』