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紫の瞳をしたラスボスは今日も怠惰を謳歌する

第6章 決断のエンドシティ


「ぼんさ〜ん」
 俺が呼ぶと何なにと言いながらぼんさんは近付いてきた。ぼんさんはすぐに俺の違いに気付いたみたいだった。
「あれ、おんりーちゃん、見た目なんか違う……?」
「いいからいいから、まずは乗せて下さい」
 シュルカーの残党がまだいるんで、と俺は寄せてくれたぼんさんの頭から首に跨った。ぼんさんはすぐに羽ばたいてシティから離れた。
 そこでぼんさんがもう一度聞いてきた。
「装備外したの? それ危ないんじゃない?」
「装備ならエンチェスに入れたんで大丈夫です」
 それが答えになっていないと分かっていながら俺がそう言えば、ぼんさんは訳が分からないとさらに質問を続けた。
「エンチェスに? なんで全部入れたのよ」
「それは」
 言おうかどうしようか正直迷った。これを言ってしまうと、ぼんさんのことを責めてしまう気がして。
「おんりーちゃん?」
 ぼんさんは俺が黙り込んだことを不思議に思ったのか、手頃な島に下りて俺の方へ振り向いた。俺は俯いた。
「今から奈落の底に落ちます。帰れないんで」
「え?」
 顔はよく見なかったが、ぼんさんは今驚いているのだろうということはよく分かった。俺は足元から見えるうんっと暗い世界の底を見つめた。
「この世界にエンドラはいなかった。エンドシティには異常はなかったし、帰り道もなさそうだし」
 と俺が言い切ると、表情の分かりづらいぼんさんの顔から、血の気が失せたような気がして俺は目を合わせられなかった。
 俺は話続けた。
「ここから出るにはエンドラを倒さなきゃいけないんだよね。出口のポータルが開かないから、死んで戻るしかないと思って」
 俺はもう覚悟を決めていた。
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