第10章 【安室 透】聖夜の誓い
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「ごめんなさい・・・お仕事なのに・・・自分勝手な態度を取ってしまって・・・」
「僕の方こそ・・・すみません。さんは悪くないですよ。クリスマスを楽しみにしていたのは僕も同じです」
「嬉しい・・・。でも、女の人と腕組んで歩いてたって・・・聞いたんです・・・」
目を見開いて驚いている安室さん。
やはり見られたらマズイ関係なのか・・・。
「あれ、は・・・仕事で尾行していて・・・早く終わらせたくて周りに気を遣えていませんでした。駄目ですね・・・」
「よかった・・・好きな人かと思いました・・・」
はぁっと安心した所を彼に抱きしめられる。
力強く・・・。
首に当たっている唇がくすぐったい。
「僕が好きなのは・・・だけですよ」
「・・・はい。私も安室さんが大好きです・・・」
「プロポーズ・・・とはまだ言えないんですけど・・・
これ、受け取ってもらえませんか?クリスマスプレゼントです」
差し出された小さな箱。
開けて中を見るとキラキラと輝く指輪が入っていた。
それを彼が私の左薬指に嵌めてくれて。
「綺麗・・・・・・ありがとうございます!
私のプレゼント、家に置いてきちゃった・・・」
「いいんですよ。早くの指に嵌めたかったんです。変な虫が付かないように・・・。
これからも、僕と一緒にいてください」
「・・・・・・はい!」
ちゅっと軽いキスをして、はにかむ安室さんが可愛かった。
「遅くなったけど・・・料理、しませんか?」
「はい!クリスマスパーティーですね!」
「デザートはです」
「・・・・・・お手柔らかにお願いします・・・」
Fin.