• テキストサイズ

【名探偵コナン】ゼロの花嫁【短編】

第4章 【安室 透】看病




「その節は本当にお世話になりました!おかげさまで、引越し先で楽しく過ごしてます」

「そうですか〜それは安心しました!心配なことがありましたら、いつでもおっしゃってください!」

「ありがとうございます!これ、良かったら皆さんでどうぞ」



1年前、お世話になっていた毛利探偵事務所。

当時別れた彼氏からストーカー被害に遭っていた私は、1人で怯える毎日を過ごしていた。

尾行、盗撮、盗聴、盗難など、軽い悪戯だったのがだんだん酷くなり身動きが取れない状況に。

警察に相談しても何も解決しないので、藁にもすがる思いで探偵事務所に飛び込んだのだ。

この毛利探偵と弟子の男性、小さな探偵さんも一丸となって私を助けてくれた。

今日、久々にここを訪れたのは改めてその時のお礼と、ある報告に・・・。



「いや〜益々お綺麗になって!ハッハッハ!」

「ちょっとお父さん、失礼なこと言わないでよね!すみません、さん・・・」

「いえいえ!ありがとうございます」

「でも本当に、明るくお綺麗になられた感じがしますねー!」



お世辞だとしても素直に嬉しい。

気持ちが明るくなった自覚はあるし、以前のようにメイクやお洒落を楽しめるようになってきた。

それも全て、ここの人達と"彼"のお陰だと思っている。



「ただいまー!さん来てる!?」



大きい音を立てて勢いよく現れたのは、ランドセルを背負った小さな探偵さん。

と、その背後にはハムサンドを持ったエプロン姿の"彼"がいた。



「コナンくん!と・・・透さん!」

「さん久しぶりだね!元気だったー?」

「うん、元気だよ!コナンくんも元気そうだね!」



懐っこく、くっついてきたコナンくんが可愛くて、ヨシヨシと頭を撫でる。

こんな風に年相応に甘えてくることもあれば、時折本物の探偵のように凛々しい表情を見せることもある・・・不思議な子だ。



「コナンくん、離れましょうね。さん、道中は怪しい人や出来事はありませんでしたか?」

「大丈夫でしたよ!透さんはいつも心配性なんだから・・・」

「いつも?2人は会うの久しぶりじゃないのー?」



さすが小さな探偵さん。鋭い。
/ 100ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp