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あの方々の守護霊は2[dzl]

第3章 おらふさんの守護霊


「怖い幽霊なん?」
「いえ……だけど、二人とも子どもの守護霊みたいです」
「二人といるん?」
「はい」
 それから私はおらふさんの左右にいる幽霊をよく観察してみた。
 一人はおらふさんの右側に、もう一人は左側にいて、どちらもすやすやと眠っている子どもの幽霊だった。
 複数人の守護霊が憑いているのは何度か見たことはあるが、眠っている子どもが二人憑いているのは初めてだったので私は驚いた。だけど、怖くはないので、きっと悪い幽霊ではないはずだ。
「おらふさんには、知り合いの子どもとかいるんですか?」
「え、知り合いの?」
「はい。兄弟とか、親戚とか……」
 と言ったのは、おらふさんの左右にいる守護霊は互いに顔がよく似ていたのだ。髪型こそ違うのだが、鼻元が二人とも似ている。
「う〜ん、子どもの親戚なんておったかなぁ」
 とおらふさんが首を傾げているところ、パッと思い当たる人物はいないようだ。そうなるともう一つの可能性は、ファンからの生き霊か何かなんだろうか。
「二人守護霊がいるなんておらふくん強いんだろなぁ」
 ぼんじゅうるさんがそう言って冗談っぽく笑うと、ドズルさんがすぐにツッコミを入れた。
「すぐそうやって強いかどうか考えるんだから」
「はははっ、だって二人いるんでしょ?」
「そんなぼんさんだって、ゲームキャラの守護霊じゃないですか」
 二人の会話におらふさんも割り込んでみんなで笑い合った。守護霊が見えることでこんなに楽しい会話が出来るなんて思わなくて、私は心から嬉しかったのだ。
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