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あの方々の守護霊は2[dzl]

第11章 スタッフさんの守護霊


 その後、何事もなくいつもの日常に戻っていた……と言い切るには、私の目にはあまりにも視え過ぎていたのだが、それでも会社に出勤し、楽しく忙しかった。
 そんなある日、MENさん担当のメカニック社員が私に声を掛けてきた。この方はめちゃくちゃメカにすごい人で、MENさんの鬼畜企画は大体この人が作っている。
 そんな人がなぜ下っ端の私に、と思っていると、MENさんと繋がってますと電話を指す。なぜなのか分からないがとりあえず受け答えして受話器を手に取ると、MENさんのガラガラ声が飛んできて驚いた。
「すみません、電話で……連絡先聞いていなかったものですから」
「いえ、それはいいんですけど……喉、大丈夫ですか?」
「風邪引きました……」
 聞いただけでよく分かる辛そうな声。ゴホンと咳が聞こえ、メッセージアプリでやり取りしようかと提案した。
「あーそれは助かるんすけど、後でいいです」とMENさんは言った。「一つだけ、聞いて置こうと思ったので」
「はい……」
 なんだろう、と私は言葉を待つ。
「俺が風邪引いたのって、守護霊がいなくなったのと関係するんすかね」
「え……」
 まぁ確かに、それは関係していないとは言い切れないのだが、MENさんのところに守護霊が戻ってきているのかどうか通話越しからでは分からないので確認のしようがない。
「まぁ、なんでも守護霊のせいにするのはよくないと思うんすけど、最近調子悪かったんで」
 それも、ゲーム内でのことだったり機械のちょっとした調子の悪さがあったという話だったのだが、私はぼんじゅうるさんの件であんなものを視てしまっていたので、否定は出来なかった。
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