第5章 𝕆𝕕𝕠𝕟𝕥𝕠𝕘𝕝𝕠𝕤𝕤𝕦𝕞
軽い脅しに男達は尻尾を巻いて逃げるように開いたドアから姿を消していく。オレはまだ微かに震えた 秋月 の腕を引きドア横の仕切りに立たせて、彼女の両横に手をつき囲うように立ち塞がる
…オレがもっと早く動いていれば
動かなかった自分にも腹が立ったが
何よりも他の男が 秋月 に触れたことのほうが我慢できなかった
「…とど…ろきくんっ」
ブレザーの袖部分を 秋月 が控えめに引っ張る
上目遣いでオレを見るその濡れている瞳に気が狂っちまいそうになる
『触られてだろ、どこだ』
秋月 は顔を隠すように俯き、首を左右に振るだけで何も言わねぇ
だんだん焦れてきて半ば強引に 秋月 の身体に自分の身体を押し付ける
車内が混んでいたこともあり、オレたちが密着していても余り目立たなかった。 秋月 はオレの胸元から困惑した顔を浮かべる
『嫌だったら振り払ってくれて構わねぇ』
壁側の右手を下にスライドさせ潜り込ませるように彼女の太ももの後ろに触れる。 秋月 は身体をビクッと跳ねらせ、目を剥いたままオレを見つめる。真っ青だった顔は途端にみるみる赤く染まっていき激しい高揚感に襲われる
擦るような手付きで太もも撫であげていく
スベスベしてるっつーかクセになるな…
秋月 は眉を垂れ下げオレ胸の中で恥ずかしそうに俯いている
そんな様子もすげぇ可愛いとは思うが
途端に目が合わないことが不安になる
『嫌じゃねぇなら続けるがいいか?』
秋月 はやがて小さく頷いた
オレは再び太ももに手を滑らせたあと、今度は揉み上げていく
「…ひゃぁ//…!」
秋月 は声を上げてしまったことによって更に恥ずかしそうに唇を噛む。細身の方だとは思っていたが結構弾力がある、しかも柔けぇ
揉みほぐしていくうちに全身に酔いそうな感覚が襲い、流されるように彼女の肩横に頭を落とす。 秋月 はいつもより上ずった声で問いかける。
「…轟くん…?」
やべぇ…可愛い
オレは出来るだけ 秋月 の耳元で囁く
『もっと密着してぇ…抱き締めてくれ』
歯止めが効かねぇこの感情をハッキリさせたい
秋月 が欲しい、手に入れたい
それを伝えるには触れるしかないと思った