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花水木が咲く頃に ꕥヒロアカꕥ

第8章 𝕊𝕦𝕟𝕗𝕝𝕠𝕨𝕖𝕣


《爆豪side》


腹が立ってしょうがねぇ


あのあとずっと後悔してた
先に帰ったこと

アイツと ひかりを二人きりにさせんのはまずいってこと頭では理解してた


けど、アイツらは既に通じ合ってて、遅かれ早かれ繋がると不覚にも直感しちまった。その瞬間何もかも放棄したくなった



『待たねぇよッ…よくやんな呆れるわ』


足から伸びる影に視線を落としながら、このあとアイツらは付き合うんだろうと思ってた。色んな感情が腹ん中に渦巻いては結局最後に残んのはみっともねぇやりきれなさと、たらたらの未練だけだ。


ひかりと再会したとき
酷くイラついた


オレの知ってるアイツのはずなのに
てめェは誰だよ


オレの記憶のてめェは

従順でウザい上にうるさくて、ムカつくくらい前しか見えてねぇ…その上弱ぇくせに強がりやがって、意地張って、か弱さのかけらもねぇ、頑丈オンナ

小さぇことで傷付いたりしねぇ



なのになんでてめェはいま…



いつからンなマイナス思考になったんだよ
簡単に涙見せんな、本心を偽るんじゃねぇ

他のヤツのことで傷付くな
常にてめェ自身が"正しい"道を進めばいいんだよ

でもアイツは進むことが出来なくなってやがる
いちいちそれが正解なのか、てめェじゃ決められねーから、そんまま進んで勝手に傷つく

…轟とのこともそうだ
わかんねぇくせに進もうとするから


そうなるんだよ

轟と ひかりはあのあと付き合わなかった


誘拐未遂のあとてめェは何して、誰といたんだよ…

変わりてぇと思うきっかけはその事件だったかもしれねぇ

けど、臆病になったのはそのせいかよ?







進ませたらアイツは轟を選んじまう
逆に戻らせたらアイツは多分手が届かなくなる

現状維持させんのがオレの役目なのかよ
ダセェくせにクソ無価値だろ



登録したばっかのアカウントに淡々とメッセージを送信して、ベッドに寝っ転がる。


《体育祭終わったら教室に来い》

《来なかったらブッ殺す》



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