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花水木が咲く頃に ꕥヒロアカꕥ

第6章 𝔽𝕠𝕦𝕣 𝕠'𝕔𝕝𝕠𝕔𝕜





沈んだ気持ちとは正反対に空は澄み切っていて
私のモヤモヤした気持ちを持っていてくれないかなって思う


「 秋月 どうかしたか?」

『え、あ、なんもな…あ!あ〜!クレープ食べたいなって思って!!』

目線を避けたところにちょうどキッチンカーで移動販売を売りにしてるであろうクレープ屋があった
むしろ気持ちが暗くて胃は重たかった

轟くんは「なるほどな」と二つほど頷いて、買いに行くになった




" お互い相手を通して、別のものを見てるような気がするんだよなー "



" 秋月 はさこのままでいいの…? "


このままでいい、それは違うけど
今すぐ答えが欲しいわけじゃない

でも何かが不安で、怖い


私は横を歩く轟くんをちらりと盗み見る
…一度避けて彼を不安にさせてる、二度もそんなことしたくない
絶対に態度には出さない…!



「…沢山種類があるんだな」

『ほんとだっ地元の倍は種類ある』

二人でメニューが書いてる看板とにらめっこする
轟くんがクレープを選んでる姿が新鮮で面白くて、隠れて写真を撮る

私がストロベリーレアチーズを選んで轟くんは抹茶クレープを頼む
「なんかすげぇな」という轟くんはクレープを初めて食べるみたいでちょっぴり驚いたり


「何撮ってんだ?」

『ぎゃ!』

並んでクレープを食べようとする轟くんをまた盗撮しようとすると今度は気付かれてしまう
私はスマホを後ろに回し、モゴモゴ盗み撮っていたことを申告する


「だったら一緒に写ればいいだろ」

轟くんは私の手からスマホを抜き取り、クレープとは逆の手で構えてはシャッターを押す
あまりの手際の良さに写真の私は笑うどころか戸惑っていて、どこを見てるのか分からない

あ、でも…
クレープを掲げた轟くんが微笑んでいて自分のことなんて途端にどうでも良くなった
この写真、待受にしたいな…なんて

「…フッ」

『あ、いま笑ったでしょ!私は変な顔してるもんね!』

「わ、らってねぇ…あまりにもかわいくて」

『ウソ!声震えてんじゃんっ』


その時受信を知らせるバイブが鳴り、反射で開いてしまう
送信元は勝己くんだった


『勝己くんだ…何のよう…』

その続きは轟くんの唇に飲み込まれる
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