第12章 新たな生活
「おはよう御座います」
真白は宿儺の部屋の中に居た
「お前……」
宿儺は驚いていた
何故なら真白が宿儺の隣に居て、新妻のように畳に手をついてお辞儀をしていたからである
そして真白の隣には真白が作ったのであろう、朝食があった
「やればできるではないか」
「……」
(このままでいい……私はただ息をすればいいのだから)
「失礼します」
真白は立ち上がり、部屋を出ていこうとする
「待て、お前飯は食ったのか?」
「食べていない、食欲がないから」
真白は振り向きながら言い、襖を開けて宿儺の部屋から出ていった
それからというもの真白は朝、昼、晩、欠かさず料理をしてそれを宿儺に出すことが当たり前になってきた
「おい、お前飯食ってるのか?」
そんなある日、宿儺に話しかけられた
「少しは」
「はぁ……今日は何も作るな、都で食べる」
「行ってらっしゃい」
「分からんのか?お前も行くのだぞ」
「え、、、」
(何で私も?)
「嫌か?」
「嫌……ではない、行く」